昭和大学統括リハビリテーション技術部部長 挨拶

統括リハビリテーション技術部部長 
小笹 佳史

 昭和大学統括リハビリテーション技術部は、急性期リハビリテーション、回復期リハビリテーション、精神科リハビリテーション、口腔リハビリテーションなど昭和大学の附属8病院で特徴に合わせた、多岐にわたるリハビリテーションに携わっています。

 リハビリテーションは、全人間的復権を目指すものであり、元の生活に戻れるよう支援する、障害を呈してもその人らしい生活ができるよう支援する、そのために、対象者・ご家族が希望する目標に多職種で連携して行うものです。医療チームの一員として、患者本位のチーム医療・高度な専門性・豊かな人間力を備え、至誠一貫の精神のもと臨床の場で多くの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が活躍しています。

 一般的に卒前教育だけで実際の医療現場で活躍するには、決して十分とは言えないのが現状である中、引き続き生涯にわたり研鑚できる人材、地域貢献できる人材を目指し卒後教育プログラムを実践しています。新人を含む若手職員には、身体障害領域、内部障害領域、精神障害領域、言語領域などそれぞれのジェネラリストを養成する教育を各附属病院に配置されている臨床理学療法学(病院勤務)教員 (修士取得以上) ・臨床作業療法学(病院勤務)教員(修士取得以上)が主として担っています。加えて、より専門的なリハビリテーション臨床業務に必要な各種資格取得、協会認定療法士の推奨・支援を行っています。また、附属病院には各領域のスペシャリストを配置しており、若手職員にも後々は、スペシャリストを目指す方向で研鑽することを期待しています。

 さらに、保健医療学部と連携して、臨床実習等にも参画し、学生教育に携わっています。そのためのキャリアとして、臨床理学療法学 (病院勤務) 教員・臨床作業療法学 (病院勤務) 教員制度があります。また、高度な知識を備え、高い専門性に基づく臨床実践と臨床研究でリーダーシップを発揮し、チーム医療を推進できる人材になるべく、大学院保健医療学研究科(博士取得)にて学ぶ職員もいます。

 理学療法士・作業療法士は、保健医療学部、大学院保健医療学研究科の卒業生が入職しており、言語聴覚士も含め臨床現場では日頃から教え合い、支援し合い、高めあう風土があります。また、働く職員の健康(ヘルスケア)がとても重要であると考えています。働き続けられる職場、仕事と生活の調和、個性の尊重と目標に対する意識の共有、チームを思いやる相互補完、自立と信頼と支援を兼ね備えた最高のチームを目指しています。

統括リハビリテーション技術部 
理念

自己を高める意識と他者に貢献する精神を有し、患者に信頼され満足感を与えることのできる臨床を行い、

さらに後進を導く教育を実践できるリハビリテーション専門職員の集合体となる。

統括リハビリテーション技術部 
コンピテンシー

昭和大学 統括リハビリテーション技術部 
職員が有している能力

昭和大学建学の精神である「至誠一貫」のもと、統括リハビリテーション技術部に所属する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、その専門的能力をいかんなく発揮するために「真心と情熱をもって対象者に接し、治療、訓練、指導、援助といったリハビリテーションを安心して提供できる人材であること。部門管理、教育指導、研究においても専門的能力を発揮できる人材であること」を目標とし、以下にあげるコンピテンシーを有することが期待される。

マインド

・自己管理・自己研鑽の意識

自己の身体面と精神面において健康であること、かつ臨床、管理、教育に積極的に関わり自己研鑽を怠らない意識。

・他者貢献の意識

患者中心に考えられること、かつスタッフ相互の貢献や、互いを認め合うという他者の承認に関する意識。

・組織の発展・責務遂行の意識

大学、病院の方針を理解したうえで統括リハビリテーション技術部の発展について考えられること、かつ問題提起と解決を適宜実践する意識。

コミュニケーション・チーム医療

・コミュニケーション能力

自分のとるべき行動を察知し、実際に行動することで、患者家族やスタッフとの信頼関係を築いていく能力。

・チーム医療実践能力

多職種とのチームの中で専門性を発揮し、チームのレベルを向上させる能力。

臨床実践

・医療安全に配慮する能力

過去に発生したインシデント事例を理解し、医療安全意識の醸成に寄与できること、かつ感染について必要な知識を有し実践していく能力。

・専門的実践能力

エビデンスに基づき患者にとって最良な専門的知識を有し、総合的に技術を選択し適用する能力。

教育支援・研究実践

・教育支援能力

スタッフ、学生教育に関心を持ち、かつハラスメントに配慮したうえで教育支援を行う能力。

・研究実践能力

臨床上の疑問を研究に落としこみ、成果を外部へ公表する能力。

社会医療背景・社会貢献

・社会医療背景に適応する能力

社会人及び医療人として、我が国の社会的秩序と倫理、政治情勢、法令、医療・介護保険などの制度背景を理解し、適応する能力。

・社会貢献能力

医療人およびリハビリテーション専門職として、地域及び国民の健康回復のため、社会奉仕活動、地域貢献、啓発活動を行う能力。

組織図